目前我们尚未开通中文服务,造成不便,敬请见谅

前歯のがたつきが気になる、でも歯は抜きたくない

  • ホーム
  • 症例集
  • 前歯のがたつきと八重歯|非抜歯のインビザライン症例

「前歯のガタつきが気になる。でも、歯は抜きたくない」というご相談で来院された、10代男性の症例です。

抜歯するかどうかは、ご希望だけでは決められません。骨格や歯の大きさ、口元の突出感を検査で確認したうえで判断します。このページでは、非抜歯を選んだ理由と治療の経過をご紹介します。

治療前後の比較

治療前

001 2

治療後

002 2

前後の写真を見比べて

治療前は、上の犬歯が左右とも歯列の外側にあり、前歯にも重なりが見られました。

治療後は、歯を抜かずに叢生が改善し、犬歯も歯列の中に収まっています。重なりが解消された部分は、治療前には歯ブラシが届きにくかった場所です。

ご相談の内容

ご本人が気にされていたのは、前歯のでこぼこと、左右の八重歯でした。

お母さまがご自身で抜歯を伴う矯正治療を受けた経験から、できれば歯を抜かずに治したいというご希望がありました。ご本人からは、できるだけ痛みの少ない装置を、という希望もいただいています。

春から高校生になるタイミングで、大学受験の前に治療を始めておきたいというご希望もあり、治療計画はこの時期を前提に組んでいます。

001 2

初診時の状態と診断

診査で確認された所見

検査の結果、左右の八重歯(上の犬歯)は、前歯が並ぶスペースが足りずに歯列の外側へ押し出された状態でした。

上下ともに、歯が重なったりねじれたりして生える「叢生(そうせい)」も見られました。ご本人が気にされていた前歯のでこぼこは、この叢生によるものです。

もう一点、治療計画に関わったのが、一番奥の歯(第二大臼歯・前から7番目の歯)がまだ生えそろっていなかったことです。これから生えてくる歯の場所も考えて計画を立てる必要がありました。乳歯から永久歯への生え変わりは終わっていました。

診断:歯の並び方の問題で、骨格の問題はありませんでした

噛み合わせは、上の歯が下の歯より前に出ていて、上の前歯が内側に倒れ込んでいるタイプでした。そのぶん前歯の噛み合わせが深くなりやすい状態です(専門的には「Angle II級2類」と呼ばれます)。

一方で、あごの骨の大きさや位置には問題がありませんでした。原因が骨格ではなく歯の並び方にあったため、手術を伴わず、歯を動かす矯正治療で対応できると判断しました。

このまま放置した場合に想定されたリスク

診断の時点で、次のような影響が起こりうる状態でした。

八重歯の部分と前歯が重なっている部分は歯ブラシが届きにくく、虫歯と歯茎の炎症のどちらもリスクが高まる

歯列から外へ出ている歯は、その部分の歯茎や骨が薄いことがあり、歯茎が下がりやすい

前歯の噛み合わせが深いタイプのため、下の前歯が上の前歯の裏側の歯茎に当たる、前歯の先端がすり減るといった変化が起こりうる

手前の歯並びが乱れたままだと、後から生えてくる第二大臼歯の場所が足りず、位置がずれて生えてくる可能性がある

顎の成長段階が進むほど、歯を抜かずに並べるという選択が成り立ちにくくなる可能性がある

10代のうちは、これらが大きな変化として現れないことも多いのですが、同じ状態が20年、30年と続けばどうでしょうか。清掃しにくい場所から歯を失っていく、という経過は臨床の現場でよく見る形です。矯正治療は「見た目を整える治療」と受け取られがちですが、担当医としては清掃性と噛み合わせの改善を目的として計画を組むことのほうが多いと感じています。

歯を抜かずに治療した理由

なぜ歯を抜かない方法が成り立ったのか

前提になったのは、骨格に大きな問題がなかったことです。

ただし、歯を抜かないということは、足りないスペースを別の方法で作るということでもあります。「抜かないほうが体にやさしい」という単純な話ではありません。

本症例では、検査の結果、3つの方法を組み合わせればスペースを確保できる見込みが立ったため、非抜歯で進めると判断しました。3つの方法とは、隣り合う歯の側面をごく薄く削ってわずかなすき間を作る「IPR」、歯列の幅を外側へ広げる「側方拡大」、奥歯を後ろへ下げて前方にスペースを送る「遠心移動」です。

一方で、非抜歯で歯を並べると、歯列全体が前に出て口元が突出する可能性があります。スペースの作り方を細かく設計したのはこれを避けるためでもあり、治療前にリスクとしてご本人と保護者の方にご説明しています。

001

抜歯を伴うワイヤー矯正を選ばなかった理由

上の左右の第一小臼歯(前から4番目の歯)を抜いてワイヤー矯正で動かす方法も検討し、ご説明の場で選択肢としてお伝えしました。この方法のほうが、治療期間は短く済んだ可能性があります。

それでも採用しなかったのは、「極力痛くないこと」「歯を抜かないこと」という2つのご希望と両立しなかったためです。なお、医学的に非抜歯が難しい場合は、ご希望があっても抜歯をお勧めしています。

マウスピース型矯正装置を選んだ理由

歯を抜かずに並べる計画を細かく立てられること

上で挙げた「歯列を広げる」「奥歯を下げる」といった動きを、治療前に画面上で1本ずつ、どの順番でどこまで動かすか設計できます。抜かずに並べられるかどうかは、この設計をどこまで細かく詰められるかにかかっていました。本症例でこの装置を選んだ一番の理由です。

痛みや違和感が出にくい傾向があること

1枚あたりの歯の移動量が小さいためです。感じ方には個人差があります。

取り外して歯磨きができること

もともと歯磨きのしにくさが課題だった症例のため、治療中も普段どおり歯磨きできる点を重視しました。

治療の見通しを事前に共有できること

歯が動く順序や最終的な歯並びを、治療開始前にご本人と保護者の方に画面で確認していただけます。

本症例で工夫した点

抜かずに並べるためのスペースをどう作ったか

歯を抜かない以上、足りないスペースは別の方法で捻出しなければなりません。本症例では3つの方法を治療計画の段階から組み合わせました。

IPR(歯と歯の間をわずかに整える処置)

隣り合う歯の接触面をごく薄く調整し、横方向のすき間を作ります。

側方拡大

歯列の幅を外側へ広げ、前歯が並ぶ場所を確保します。

遠心移動

奥歯を後方へ下げることで、前方へスペースを送り出します。

同時に慎重に見ていたのが、口元の突出感です。非抜歯で歯を並べる場合、歯列全体が前方に出て口元が突出する可能性があります。スペース確保をこれだけ細かく設計したのは、叢生を治すためだけでなく、この結果を避けるためでもありました。治療前には、この点をリスクとしてご本人と保護者の方にご説明しています。

治療途中で生じた噛み合わせの変化への対応

叢生は計画どおり改善に向かいましたが、途中で**奥歯で噛んだときに前歯が閉じきらない状態(開咬)**が生じました。当初の計画にはなかった変化です。

そこで追加のスキャンと資料採得を行って計画を組み直し、中盤からは叢生の改善と並行して開咬への対応も進めました。

患者さんの反応

治療を終えられたあと、「歯磨きが楽になった」とお話しいただきました。

見た目ではなく手入れのしやすさを最初に挙げていただけたことは、担当医として印象に残っています。

保定・メンテナンスについて

矯正治療は、装置が外れたところで完了ではありません。動かした歯は元の位置へ戻ろうとするため、保定装置(リテーナー)の装着が治療の一部になります。

本症例では、リテーナーを夜間に装着していただいています。

あわせて、3ヶ月ごとにSPT(歯周病安定期治療)として歯科衛生士が口の中の状態を確認しています。歯並びの安定を見るだけでなく、虫歯や歯茎のチェック、クリーニングを行う機会にもなります。治療のきっかけが清掃性の問題だったこの症例では、ここを継続できるかどうかが結果を左右します。

保定の進め方は、動かした量や後戻りのしやすさによって個人差があります。上記はあくまで本症例でのスケジュールです。

本症例の治療情報

項目
内容
治療時期
2021年3月〜2026年8月(治療期間 5年5ヶ月)
患者さんの年代・性別
10代・男性(治療開始時)
主訴
前歯のガタつきが気になる、歯は抜きたくない
診断名
上顎左右犬歯の転位を伴うAngle II級2類、上下顎叢生
治療内容
マウスピース型矯正装置(インビザライン)による矯正治療、顎間ゴム併用、非抜歯、ワイヤー装置は不使用
治療期間・通院回数
5年5ヶ月・通院は月1回程度
治療費(税込)
¥990,000
保険適用の有無
自由診療(保険適用外)
主なリスク・副作用
後戻り/歯肉退縮(歯茎が下がること)/歯根吸収(歯の根が短くなること)/マウスピースの装着時間が不足した場合の治療計画の遅延/非抜歯で治療を行うことにより歯が並びきらず、口元の突出感につながる可能性/治療中の一時的な噛み合わせの変化/治療中の痛みや違和感

※本ページで紹介している治療結果は、この患者さんの経過です。治療結果には個人差があり、すべての方に同様の経過をお約束するものではありません。 ※治療内容・期間・費用は、お口の状態によって一人ひとり異なります。詳しくは検査・診断のうえでご説明いたします。

矯正治療のご相談の予約はこちら

受付時間:9:30~17:30
24時間受付中