歯並びを美しく整えたいけれど、目立つワイヤー矯正は避けたい…そんなお悩みをお持ちではありませんか?近年人気が高まっているマウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しもできる新しい矯正方法です。しかし、すべての方に向いているわけではありません。今回は、歯科矯正の専門医がマウスピース矯正の仕組みからメリット・デメリットまで徹底解説します。
「目立たない」「痛みが少ない」といった魅力的な特徴がある一方で、「自己管理が必要」「複雑な症例には不向き」などの注意点もあります。ワイヤー矯正との違いも紹介しているので、あなたに合った矯正方法を選ぶ際の判断材料として役立ててください。正しい知識を持って矯正治療を始めることで、より満足度の高い美しい歯並びを手に入れましょう!
1. マウスピース矯正とは?その基本を理解しよう
歯並びを美しく整えたいとお考えの方に、近年特に注目されているのが「マウスピース矯正」です。透明で目立ちにくく、取り外しも可能という特徴から、従来のワイヤー矯正に抵抗があった方にも選ばれています。
1.1 マウスピース矯正の仕組みと特徴
マウスピース矯正は、透明な樹脂でできた取り外し可能なマウスピースを使って歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。一般的に「インビザライン」や「クリアアライナー」といった商品名で知られています。
マウスピース矯正の最大の特徴は、歯の動きをコンピューターでシミュレーションし、それに基づいて数十セットのマウスピースを事前に作製する点にあります。患者さんは1週間ごとにマウスピースを交換しながら、少しずつ理想の歯並びに近づけていきます。
従来の矯正装置と異なり、金属のワイヤーやブラケット(歯に取り付ける金具)を使用しないため、見た目が目立ちにくく、口内の傷や痛みも少ないという利点があります。
特徴 | 詳細 |
---|---|
素材 | 医療用の透明な熱可塑性プラスチック |
交換頻度 | 通常1週間ごと |
装着時間 | 1日24時間(食事と歯磨き時以外) |
通院頻度 | 約4〜8週間に1回程度、慣れてきたら通院頻度を下げる許可が歯科医師から出ることも |

1.2 従来のワイヤー矯正との大きな違い
マウスピース矯正が注目される理由は、従来のワイヤー矯正とは大きく異なる特徴を持っているからです。その主な違いを見ていきましょう。
最も分かりやすい違いは見た目です。ワイヤー矯正では、歯の表面に金属やセラミックのブラケットを取り付け、そこにワイヤーを通します。一方、マウスピース矯正は透明な装置のため、装着していても目立ちにくいのが特徴です。
また、マウスピース矯正は取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際に装置を外すことができます。これにより、食べ物の制限が少なく、お口のケアもしやすいというメリットがあります。
ワイヤー矯正ではワイヤーの調整のために定期的な通院が必要ですが、マウスピース矯正では事前に作製したマウスピースを自分で交換するため、通院頻度を少なくできる点も大きな違いです。
比較ポイント | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
---|---|---|
見た目 | 透明で目立ちにくい | 金属やセラミックが目立つ |
取り外し | 可能 | 不可能(固定式) |
食事制限 | 少ない(外して食事可能) | 多い(硬いものや粘着性の食べ物は避ける必要あり) |
口内の痛み | 比較的少ない | 装置による擦れや痛みが生じやすい |
治療効果 | 軽度〜中等度の症例に適している | あらゆる症例に対応可能 |

1.3 マウスピース矯正の適応症例と向いていない症例
マウスピース矯正は万能ではなく、歯並びの状態によって向き不向きがあります。どのような症例に適しているのか、逆にどのような場合は他の矯正方法が推奨されるのかを理解しておきましょう。
マウスピース矯正が効果的な症例としては以下のようなケースが挙げられます:
- 軽度から中等度の歯並びのずれ
- すきっ歯(歯と歯の間に隙間がある状態)
- 軽度の出っ歯や受け口
- 軽度の叢生(歯が重なっている状態)
- 以前に矯正治療を受けた後、再び歯が動いてしまった場合
一方で、以下のような症例ではマウスピース矯正だけでは効果が限定的で、従来のワイヤー矯正や外科的矯正が必要になる場合があります:
- 重度の叢生(歯が大きく重なっている)
- 大きな骨格的な問題を伴う不正咬合
- 大きく傾いている歯や回転している歯
- 上下の歯の咬み合わせの大きなズレ
症例の複雑さによって適切な矯正装置が異なるため、専門医による診断が重要です。
また、マウスピース矯正は自己管理が重要です。1日24時間の装着が推奨されるため、規則正しく装着する習慣づけができる方に向いています。装着時間を守れない可能性がある方には、固定式のワイヤー矯正の方が適している場合があります。
マウスピース矯正を検討する際は、まず矯正歯科専門医に相談し、ご自身の歯並びの状態とライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。ご自身の歯並びがマウスピース矯正の適用となるのか、生活習慣の中にマウスピース矯正を組み込んで取り組むことができるのか、かならず専門医の診断を受け、相談するようにしましょう。
2. マウスピース矯正の7つのメリット
マウスピース矯正は、近年人気が高まっている歯科矯正方法です。従来のワイヤー矯正と比べて多くのメリットがあり、特に見た目や快適性を重視する方に選ばれています。ここでは、マウスピース矯正の主な7つのメリットについて詳しく解説します。
2.1 目立ちにくい!透明なマウスピースで審美性に優れている
マウスピース矯正の最大の魅力は、そのほとんど目立たない見た目にあります。透明なプラスチック素材でできているため、装着していても周囲の人に気づかれにくいのが特徴です。
仕事や学校、大切なイベントなど人前に出る機会が多い方でも、自信を持って笑顔を見せることができます。特に大人の矯正では、見た目を気にする方も多いため、この「目立ちにくさ」は大きなメリットと言えるでしょう。
矯正中でも、
- 会議やプレゼンテーション
- 写真撮影
- 接客業
- 大切なデートや結婚式
など、さまざまなシーンで自然な笑顔を見せることができます。

2.2 取り外し可能で食事や歯磨きが快適
マウスピース矯正の大きな特徴は、自分で簡単に取り外しができることです。食事の時にマウスピースを外せるため、食べ物の制限がほとんどありません。ワイヤー矯正では避けなければならない硬いものや粘着性の高い食べ物も、マウスピース矯正なら気にせず楽しむことができます。
さらに、歯磨きの際にも取り外せるため、普段通りの歯磨きやフロスでのケアが可能です。これにより、矯正中でも虫歯や歯周病のリスクを低く抑えることができます。ワイヤー矯正では装置の周りの清掃が難しく、専用の歯ブラシや器具が必要になることが多いですが、マウスピース矯正ではそうした煩わしさがありません。

2.3 金属アレルギーの心配がない
金属アレルギーをお持ちの方にとって、マウスピース矯正は安心して選べる矯正方法です。従来のワイヤー矯正では、金属製のブラケットやワイヤーを使用するため、金属アレルギーのある方は治療が難しい場合がありました。
マウスピースは医療用グレードの特殊なプラスチック素材でできているため、金属アレルギーの心配がありません。この素材は生体適合性が高く、アレルギー反応を起こすリスクが極めて低いとされています。
2.4 痛みが少なく快適に矯正できる
マウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正と比較して痛みが少ないことが特徴です。痛みの少なさには主に以下の理由があります:
- 一度に動かす歯の量が適切に制御されている
- 突起物がなく口内を傷つけにくい
- 緩やかな力で歯を動かすように設計されている
もちろん個人差はありますが、多くの患者さんが「ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない」と感じています。マウスピースの交換時(通常1〜2週間ごと)に軽い圧迫感を感じることはありますが、その不快感は数日で慣れることがほとんどです。

2.5 通院回数が少なくて済む
忙しい現代人にとって、通院の頻度が少なくて済むことは大きな魅力です。マウスピース矯正では、治療開始時に数ヶ月分のマウスピースをまとめて受け取ることができます。
ワイヤー矯正では調整のために頻繁に通院する必要がありますが、マウスピース矯正ではあらかじめ計画された一連のマウスピースを順番に装着していくため、調整のための来院が少なくて済みます。
これは特に、
- 仕事や学業で忙しい方
- 遠方から通院される方
- お子さんの送迎が必要なご家族
にとって、時間的・経済的な負担軽減につながります。また、コロナ禍以降、医療機関への通院回数を減らしたいと考える方にもメリットがあります。

2.6 治療計画をシミュレーションで確認できる
マウスピース矯正の素晴らしい特徴の一つに、治療開始前に完成イメージを3Dシミュレーションで確認できることがあります。
口腔内スキャンを行い、専用のソフトウェアで歯の動きをシミュレーションすることで、以下のようなメリットが生まれます:
- 治療後の歯並びをあらかじめ確認できる
- 治療期間の目安がわかる
- 歯の動く過程が視覚的に理解できる
- 医師との治療ゴールの共有がしやすい
「どんな歯並びになるのか」という不安を解消できるため、安心して治療に臨むことができます。また、途中経過を確認しながら、必要に応じて治療計画の微調整も可能です。
このような先進的なデジタル技術を用いた治療計画は、患者さんの治療への理解と協力を深め、より満足度の高い治療結果につながります。
2.7 口内炎や頬の傷ができにくい
従来のワイヤー矯正では、金属のブラケットやワイヤーが口腔内の粘膜に当たって傷ついたり、口内炎ができたりすることがよくあります。一方、マウスピース矯正では滑らかな素材で作られているため、口腔内を傷つけるリスクが大幅に低減されます。
マウスピースのエッジ(端)は丸く加工されており、舌や頬の内側、唇などの柔らかい粘膜を傷つけにくい設計になっています。これにより、矯正治療中の不快感や痛みが大幅に軽減されます。
特に以下のような方にとって大きなメリットとなります:
- 口内炎ができやすい方
- スポーツをされる方(口腔内の怪我のリスク低減)
- 楽器演奏(特に管楽器)をされる方
- お子さんや若い方(活発な動きでも口内を傷つけにくい)
快適な装着感は、矯正治療の継続性を高める重要な要素です。痛みや不快感が少ないことで、治療に対するストレスが軽減され、患者さんの満足度も向上します。

マウスピース矯正の7つのメリットを知ることで、ご自身に合った矯正方法を選ぶ際の参考になるでしょう。もちろん、すべての症例にマウスピース矯正が適しているわけではありませんので、歯科医師との十分な相談のうえで治療法を決定することをおすすめします。
3. 知っておくべきマウスピース矯正の5つのデメリット
マウスピース矯正は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討されている方は、これらのデメリットをしっかり理解した上で、自分に合った矯正方法を選ぶことが大切です。
3.1 自己管理が必要(1日24時間の装着が必要)
マウスピース矯正の最大のデメリットは、治療効果が患者さん自身の装着時間に大きく依存する点です。効果的な治療のためには、歯科医師から指示される通り、食事と歯磨きの時間を除いた、1日24時間マウスピースを装着し続ける必要があります。
食事や歯磨きの時だけ外すことができますが、それ以外の時間はほぼ常に装着していなければなりません。装着時間が不十分だと、計画通りに歯が動かず、治療期間が延びたり、追加費用が発生したりする可能性がある点は、注意が必要です。

3.2 複雑な症例には向かないことがある
マウスピース矯正は素晴らしい治療法ですが、すべての歯並びの問題に対応できるわけではありません。
事前のカウンセリングで、担当医がデジタル口腔内スキャナーやCTを活用して精密検査を行い、骨や歯の根の状態をしっかりと確認した上で、マウスピース矯正の適応かどうか、また、適応の場合も考えられるリスクについてご説明いたします。
3.3 費用がワイヤー矯正より高額になりやすい
マウスピース矯正は一般的に従来のワイヤー矯正よりも高額になる傾向があります。月島キャピタルゲート歯科では、インビザラインを採用しており、費用は以下の通りです:

どのプランが適応となるかは、口腔内を検査した上で判断し、ご説明いたします。ご興味がある方は、ぜひ無料相談へお越しください。
3.4 装着時の違和感や発音への影響
マウスピースを初めて装着すると、違和感や発音の変化を感じる方が多いです。これらの問題は主に以下のようなものがあります:
3.4.1 初期の違和感
マウスピースを装着すると、歯に圧力がかかるため、最初の数日間は違和感や軽い痛みを感じることがあります。また、唾液の分泌量が一時的に増えることも。これらの症状は通常1週間程度で慣れていきますが、新しいマウスピースに交換するたびに一時的に再発することがあります。
3.4.2 発音への影響
マウスピースが装着されていることで、特に以下のような発音に影響が出ることがあります:
- 「さ」「し」などの発音が少し変わる
- 話し始めに少しもつれることがある
- 人前での話す機会が多い方は注意が必要

多くの患者さんは1〜2週間程度で発音の問題に慣れていきますが、人によっては適応に時間がかかる場合もあります。特に人前で話す機会が多い方や、発音をクリアにする必要がある職業の方(教師、アナウンサーなど)は注意が必要です。当院では、装着初期の違和感や発音の問題に対するアドバイスや対策もご提供していますので、お気軽にご相談ください。
3.5 マウスピースの紛失や破損のリスク
マウスピース矯正の利便性の一つである「取り外しができる」という特徴は、同時に紛失や破損のリスクを伴うということでもあります。
3.5.1 紛失するケース
以下のような場面で紛失しやすいので注意が必要です:
- 外食時にナプキンに包んで忘れてしまう
- 学校や職場で食事後にケースに入れ忘れる
- 旅行先で置き忘れる
- 子どもがいたずらで捨ててしまう
3.5.2 破損するケース
マウスピースは以下のような原因で破損することがあります:
- 熱湯での洗浄(変形の原因に)
- 強い力での着脱
- 不適切な保管方法
- 歯ぎしりや食いしばりが強い方の場合
マウスピースを紛失・破損した場合、新しいマウスピースを作製する必要があり、プランによっては追加費用が発生することがあります。また再作製には時間がかかるため、結果的に治療期間が延びてしまうことも。紛失・破損をしないよう注意していただき、起きてしまった場合はすみやかにお問い合わせください。

マウスピース矯正のデメリットを知ることで、より現実的な期待を持って治療に臨むことができます。これらのデメリットがあるとしても、多くの患者さんにとってはメリットの方が大きく、満足のいく治療結果を得られています。ご自身の生活スタイルや優先事項を考慮して、担当医とよく相談した上で、最適な矯正方法を選びましょう。
4. マウスピース矯正とワイヤー矯正の徹底比較
矯正治療を検討される際に、「マウスピース矯正とワイヤー矯正、どちらが自分に合っているのだろう?」と悩まれる方は多いと思います。ここでは両者の違いを様々な角度から比較し、あなたに最適な選択をサポートします。
4.1 見た目の違い:目立ちにくさで選ぶなら
矯正治療を始める際、多くの方が気にされるのが「人からどう見えるか」という点です。この観点では大きな違いがあります。
マウスピース矯正は透明な素材でできているため、遠目からはほとんど気づかれません。会話中も相手に気づかれにくく、社会人や人前に立つ仕事をされている方に特に人気があります。
一方、ワイヤー矯正は金属製のブラケットとワイヤーが歯の表面に付くため、どうしても目立ってしまいます。最近では目立ちにくい素材(セラミック製やプラスチック製)や、歯の裏側に装置を付ける「裏側矯正」もありますが、それでもマウスピース矯正と比べると視認性が高くなります。
矯正タイプ | 見た目の特徴 | 目立ちにくさ(5段階) |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 透明で薄いプラスチック製 | ★★★★★ |
表側ワイヤー矯正(金属) | 金属製のブラケットとワイヤー | ★☆☆☆☆ |
表側ワイヤー矯正(セラミック) | 白色のブラケットと金属ワイヤー | ★★☆☆☆ |
裏側矯正 | 歯の裏側に装置を装着 | ★★★★☆ |
見た目を最優先するなら、マウスピース矯正が断然おすすめです。ただし、複雑な症例の場合は見た目よりも治療効果を優先すべき場合もあることをご理解ください。

4.2 治療期間:どちらが早く効果が出るのか
治療期間は症例によって大きく異なりますが、一般的な傾向としてはこうです。
ワイヤー矯正は常に装着されているため、24時間休みなく歯に力が加わり続けるという利点があります。一方、マウスピース矯正は取り外し可能なため、推奨される装着時間(1日24時間)を守らないと治療期間が延びてしまうリスクがあります。
ただし、マウスピース矯正ではあらかじめコンピュータでシミュレーションした通りに治療が進むため、予測可能性が高いという特徴があり、単純な症例であれば両者に大きな治療期間の差はないとされています。
治療期間に関しては、患者さん自身の協力度も大きな要素になります。マウスピース矯正では特に自己管理が重要で、指示通りに装着していただけるかどうかで期間が変わってきます。
4.3 費用面での比較:総額でどれくらい違うのか
矯正治療は保険適用外の自由診療となるため、費用は気になるポイントです。
一般的に、マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べて高額になる傾向があります。これは、カスタムメイドのマウスピースを複数製作する必要があることや、専用のデジタル技術を使用するコストが含まれるためです。

月島キャピタルゲート歯科では、現金でのお支払い以外にも、クレジットカード支払いやデンタルローンもご用意しており、一度にまとまった支払いが難しい場合でも安心です。お支払いにご不安のある方は、受付スタッフまでお問い合わせください。
費用面では一見マウスピース矯正が高く感じますが、通院回数が少なくて済むため、交通費や時間的コストを考慮すると、トータルコストはそれほど変わらないケースもあります。
4.4 メンテナンスの手間:日常生活への影響
矯正治療を続ける上で、日常生活にどのような影響があるかは重要なポイントです。
マウスピース矯正の最大の特徴は取り外しが可能という点です。食事や歯磨きの際には外すことができるため、食事制限がほとんどなく、口腔衛生を保ちやすいというメリットがあります。
メンテナンス項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
---|---|---|
食事時の制限 | ほぼなし(装置を外して食事) | 硬い食べ物、粘着性の食べ物は避ける |
歯磨きの手間 | 通常通り(装置を外して磨ける) | 装置の周りを丁寧に磨く必要あり |
装置のケア | マウスピースの洗浄が必要 | 特別なケアは少ない |
その他の日常ケア | 装着・取り外しの習慣化 | 装置に食べ物が詰まらないよう注意 |
日常生活への影響を最小限にしたい場合は、マウスピース矯正の方が適していると言えるでしょう。特に対人関係が多い仕事や、食事を楽しみたい方にはおすすめです。
4.5 治療効果:どんな症例に向いているか
最終的に重要なのは、治療効果です。どちらの矯正方法がより効果的かは、お口の状態によって大きく異なります。
ワイヤー矯正は、ほぼすべての症例に対応できる万能タイプです。特に重度の咬み合わせの問題や、大きく歯を動かす必要がある場合には、ワイヤー矯正の方が確実な効果が期待できます。
一方、マウスピース矯正は技術の進歩により対応できる症例が増えていますが、まだ限界もあります。軽度から中等度の歯並びの乱れや、歯の傾きを修正するケースに向いています。
患者さんの口腔内の状況やライフスタイルにあわせて、どのような矯正方法が合っているのか専門医が診断いたします。まずは無料相談へお越しください。

5. マウスピース矯正の治療の流れ
5.1 初診カウンセリングから治療開始まで
マウスピース矯正の第一歩は、歯科医院での初診カウンセリングです。この段階では、あなたの歯並びの状態や希望をしっかりとお聞きします。
5.1.1 初診カウンセリング
初診では主に以下のようなことを行います:
- 現在の歯並びや噛み合わせの状態確認
- 治療の目標やご希望についてのヒアリング
- マウスピース矯正が適しているかの診断
- おおよその治療期間や費用の説明
- 疑問点や不安点についての質問対応
カウンセリングでは、実際に装置を見たり触れたりしていただけます。また、治療期間、費用、保険適用の有無、痛みの程度など、気になる点は遠慮なくご相談ください。

5.1.2 精密検査の実施
カウンセリング後、マウスピース矯正が適していると判断された場合は、詳細な検査を行います。
- 口腔内写真撮影:治療前後の比較のために細かく撮影します
- CT撮影:歯根の形や骨の状態を確認します
- 口腔内スキャン:デジタル口腔内スキャナーを活用し、口腔内の正確なデータを取得します
- 顔貌写真:お顔全体のバランスも考慮した矯正計画を立てるため、撮影いたします
5.1.3 矯正治療計画の作成と説明
検査結果をもとに、担当医が詳細な治療計画を作成します。この段階で、以下のような説明があります:
- 具体的な治療方法と期間
- 必要なマウスピースの枚数
- 治療中に必要な処置(必要に応じてアタッチメントの装着など)
- 治療費用の総額と支払い方法
- 治療によって期待できる効果と限界
データ採得をもとに、専門医がデジタルシミュレーションを使って治療計画を立てます。
最終的な3Dシュミレーションが完成した後、治療後の歯並びのイメージを視覚的にご確認いただきながら、治療期間などについての説明を行います。

5.2 契約・発注
治療計画に同意いただくと、いよいよマウスピース作成のための準備が始まります。同意書にサインを頂き
、入金、デンタルローン審査通過等の確認が取れましたら、マウスピースを製作します。
工程 | 期間 | 備考 |
---|---|---|
マウスピース製作 | 2〜3週間 | 複数のステージのマウスピースを同時に製作 |
配送・到着 | 3〜7日 | 医院への配送時間 |
通常、初回検査から最初のマウスピース装着まで約1ヶ月程度かかります。開始・終了のタイミングにご希望がある場合は、この期間を考慮してご相談にお越しください。
5.3 治療中の通院スケジュールと経過観察
マウスピースが届いたら、装着方法の説明を受け、いよいよ治療開始です。ここからが実際の矯正期間となります。
5.3.1 マウスピース装着指導
最初の装着時には、以下のようなことを詳しく説明いたします:
- マウスピースの正しい装着方法と取り外し方
- 1日の装着時間(通常24時間)
- 食事や歯磨き時の取り扱い
- マウスピースの洗浄方法
- 異常を感じた場合の対処法
慣れるまでは違和感があるかもしれませんが、多くの方が1週間程度で装着に慣れていきます。

5.3.2 通院頻度と診察内容
マウスピース矯正の大きな特徴は、通院頻度が少なくて済む点です。通院時には、歯の動きが計画通りに進んでいるかチェックし、次のステージのマウスピースを何枚かまとめてお渡しすることが一般的です。
通院の間隔が長いからこそ、自宅でのケアと装着時間の管理が重要です。1日20時間以上の装着を守ることで、予定通りの治療効果が期待できます。
6. まとめ
マウスピース矯正は、目立ちにくさや取り外しができる快適さが最大の魅力です。透明なマウスピースなので人前でも気にせず笑顔を見せられるのが嬉しいポイント。また、食事や歯磨き時に取り外せるため、ワイヤー矯正特有の食べづらさやケアの難しさがなく、日常生活への影響が少ないのが大きなメリットです。一方で、毎日の装着時間をしっかり守る自己管理が必要であり、症例によっては適応外となることもあります。
大切なのは、ご自身のライフスタイルや歯並びに合った矯正方法を選ぶことです。
月島キャピタルゲート歯科では、マウスピース矯正「インビザライン」を採用しています。ご自身の口腔内がインビザライン矯正の適応となるか、治療期間や費用はどのくらいかかるのか、その他気になることがあれば、まずはご相談にお越しください。見た目の美しさはもちろんのこと、機能的で長く美味しく食事をしていただけるように治療計画を作成し、サポートいたします!
